ななの思い出話など、ちょっと
はなを迎えてから「ななはああだった、こうだった」と主人と話をしているので、ななの思い出話をちょと書いてみようかと。
主人の実家で飼われていた、ロシアンブルーのように奇麗な色のアメリカンショートヘアのミックスの女の子が脱走し、お腹が大きくなって帰ってきて生まれたキジトラの女の子。その子がこれまた脱走し、お腹が大きくなって帰ってきて子猫3匹が生まれたのでした。
2004年のお正月明けのことです。
この3匹のうちどの子か1匹を家に迎えようと、2月、3月と何度か主人の実家に遊びに行きました。サバトラ柄っぽい女の子は、白い男の子2匹がたくさん遊んでいるのに、少し離れたところで1匹で遊んでいたり、他の子たちがご飯を食べ終わる頃にやっとご飯を食べたりと、ちょっと大人しい、おっとりした感じの子でした。
「なんだかちょっと鈍臭そうだし、この子がいいよ」とサバトラ柄っぽい女の子を迎えることにしました。それがななです。
さて、いざななを家に迎えてみると・・・
猫かぶってたのね、あんた。
狭い部屋の中を走り回り、カーテンをよじ登り、ゴミ箱はひっくり返し。
私相手にケンカごっこ。そのため私の手首や胸元は、引っ掻き傷だらけ。
ぜんぜん大人しくないじゃん!
私は子供の頃に犬を飼っていた経験はありましたが、猫を飼うのが初めてでした。本などでは何度か繰り返せばテーブルに乗らなくなるようにしつけられるといったことが書かれていましたが出来ず、こんな風に傷だらけになるとは思っていませんでしたし、ちょうどその頃は、軽度の適応障害を患っていたのが治りかけていた時だったためか、子猫相手に育児ノイローゼのようになってしまったのでした。
廊下を走ってきたかと思ったら、そのまま私の膝に飛び蹴り。
ゴミ箱や椅子の陰に隠れて私を待ち伏せ。お尻をフリフリ、トイヤ!とタックル。
主人の膝に乗って甘えるのに、私の膝の上には乗ってこないし。もう、完璧に、ケンカごっこの相手です。
なながもうすぐ2歳になるころの冬、コタツに入っていると、めずらしく私の膝の上に乗ってきて嬉しく思ったのもほんのつかの間、私の顔を見上げると、「あれ?違うじゃん」といったふうに首を傾げ、そのまま私の膝を下りて夫の膝に乗ったのでした。
そう、コタツに入りながらプレステをしていた夫はいつもと違うところにいて、夫の定位置に私がいたのです。
なんじゃ、そりゃ。
私がご飯を上げて、私がトイレを掃除しているのに!
お母さん猫、おばあちゃん猫と一緒かよ!と、網戸を蹴破って脱走し、近所のノラの男の子に脇腹を噛まれて、怪我したところが膿んでしまったことがありました。
ノラの女の子が家の周りをうろちょろしていると、「猫がいる!」と興味をもって見ているだけなのに、そのケガをして以降、男の子にゃんこが大嫌いで網戸越しによく派手にケンカをしていました。網戸越しなら、ケガはしないからね。
窓を閉めようとした私の手を強く噛んでしまって、
「やっちゃった!どうしよう!ごめんね!」
と、ぎゅっと目をつぶったことがありました。子供の頃は、ケンカごっこの私相手に遠慮なく噛みまくっていたのにね。
大きくなってからは、食べ残しの夜食は嫌だと朝早くに私を起こしに来て、私が無視していると、デッカいホワイトベースのプラモデルの「左舷を壊した」り、HGUCトリプル・ドムを「踏み台」にしたり。
あんた、よく「分かってる」じゃん。
寝ていると、私の枕をベッド代わりしして、私から枕を取っちゃうし。
布団の中に潜り込んで腕枕をしていたかと思ったら、手足を私の脇腹に向かってぐいっと伸ばして、私を布団の隅っこに追いやるし。
まったく、もう!
まったく、もう!
まったく、もう!
ななは、そんなこでした。