私の絵文字嫌いを自分なりに考察してみた
髪を洗いながら、シャンプーボトルの表面に書かれたキャッチコピーだけでなく、注意書きや成分表示までも読んでしまうような人間を『活字中毒』というらしい(私のSNS観測という狭い範囲)。
世代別文化圏
ペンと便箋からキーボード入力(パソコン・ワープロ専用機)、ガラケーメール、スマホでのSMSと情報を発信するツールは変化していっている。この中で、ペンと便箋からキーボード入力を飛ばして、ガラケーメールに飛んだ人に絵文字を使う人が多い印象(私の周りやSNSでの観測という狭い範囲)。
顔文字文化圏
同じ世代でもペンと便箋からキーボード入力へ飛んだクラスタは、パソコン通信のフォーラムへの書き込みや、インターネットでのBBSの書き込みを経験している世代だろう。この頃はまだガラケーの絵文字は誕生していなく、記号を組み合わせた顔文字だった。顔文字は記号の組み合わせのため、フレーズ中に入れると前後の文字によっては読みにくかったり、モニターの解像度によっては改行されたせいで顔文字の意味をなさなくなってしまう場合もある。そのため文末、句点の代わりに顔文字を使うことが多かったように思う。
フォーラムやBBSによっては顔文字禁止のルールを設けていたところもあったようだ。「顔文字は品位が下がる」「顔文字を使うのは文章作成能力が低い現れ」など酷評さるような事があったのも知っている。これを経験することなく、一気に「ガラケーメール+絵文字」へ飛んだクラスタは、絵文字を多用する傾向にあるように思える(私の周りやSNSでの観測という狭い範囲)。
いわゆる『おじさん構文』や、おばさんによる「メールの中に絵文字が入っていないと画面が寂しい」というやつだ。絵文字を使わない私は、実際に「画面が寂しい」とおばさん世代に言われたことがある。
同じおじさん、おばさん世代でも「顔文字は品位が下がる」というのを経験したクラスタは顔文字や絵文字を使用しない傾向がある(私の周りやSNSでの観測という狭い範囲)と思う。
Emoji文化圏と絵文字文化圏
さて、絵文字は『Emoji』として海外でも通じるが、『Emotion』を元にした造語と思われているようで(私のSNS観測という狭い範囲)、感情を表す文字として使われていることが多い。例えば仔猫の画像や動画にハートマーク連打や「So Cute(+ハートの絵文字・kissの顔文字)」など。
一方、絵文字発祥の地・日本では文章を装飾する文字として発展したため、感情を表す絵文字以外にも、花や車、グラスやナイフとフォークなど様々なものを多用する傾向がある(私の周りやSNSでの観測という狭い範囲)。
英語圏の場合、文末の句点の位置にEmojiを使用する事が多い。「So」といった接続詞等や「Cute」といった単語と単語の間にEmojiを使用する事がない。ところが日本では、漢字一文字で意味があることもあり、単語代わりの絵文字も発展し使用している人が多いため、ワンフレーズ中の単語と単語の間に絵文字を使用しても意味を成し文章が成立する。例えば「超(感嘆符の絵文字)可愛い(Kissの絵文字)」のように。
この、ワンフレーズ内、全文章中で使われる絵文字が、活字中毒と言われる私の「活字を拾いたい」という要求に脳の処理がおいつていないのか、絵文字がチカチカとして非常に鬱陶しく、邪魔に感じるのだと思う。
日本でも、絵文字のみの場合、もしくはワンフレーズのみのコメントで文末(句点の位置)に絵文字が使われる場合は、それほど邪魔に感じない。
そして非絵文字へ
NHKのあさイチで2022年4月11日放送された「もう悩まない!SNSコミュニケーション術」では「絵文字の選択に非常に悩む」という視聴者や、「世代によって使われた絵文字の解釈が違うため誤解を受ける」といった内容が紹介されていた。それならばいっそのこと絵文字を使わなければ良いのに。
若い世代では絵文字を使わないことも多いようで、「時代が私に追いついてきた」と勝手に思っている。